腱鞘炎を治療する

腱鞘炎は筋肉痛

ご紹介でお越しのお客様はピアノの先生でした。2週間くらい前から左手の親指が痛くなり、鍵盤上を運指できないとお困りとのこと。要するに、親指が曲がらないため、思うように演奏できないようです。自宅を教室にして近所の子供たちにピアノを教えているそうですが、子供たちの前では痛みをこらえ、笑顔でピアノを弾くしかありません。先生が子供たちにお手本を示さないわけにはいかないのですが、親指を動かすたびに激痛が走り、泣きたくなるとのこと。また、8月にコンクールを控えての大切な時期に練習したくても、まったく練習できないで困っていらっしゃいました。

近くの病院で診察してもらうと『腱鞘炎』との言われて、湿布と塗り薬を出されただけでした。しばらく様子を見て、状態が変わらなければ・・・「ステロイドを注射する」か「手術して腱を切りましょう」と言われてホトホトしていたところで、「とうせんきょう」にお越しになったわけです。

『腱鞘炎』 は、極端に言えば「筋肉痛」です。継続して疲労が重なり、使い痛みとなって現れるのです。したがって、筋肉の疲労を抜いてあげれば腱鞘炎は解消されるわけです。早速、拝見すると・・・左手の親指の屈筋と伸筋がコリコリになっています。コリコリになった部分をグィッと抑え込んで指を曲げたり伸ばしたりして、筋肉と腱部分にストレッチをかけます。また、手首をつかんで腱を押さえてグルグルと回します。不思議なもので、これで疲労して固くなった筋肉が緩んでくるのです。

10分もしないうちに緩んできたので確認の意味で、親指を曲げて頂くと「あ、曲がる。でも、まだちょっと痛いかな~」と。なので、もう少し触って、親指を動かしながら筋肉の疲労を抜いていくと・・・「あ、今度は全然、大丈夫だ、痛くない!」と。どこかに痛みが出ないか、動きの悪いところはないか?と確認するとピアノの運指で、指を返して開いた瞬間がまだ残っているとのこと。今度は親指の付け根部分を触り、ジッ~と抑えて筋肉を緩めると「あ、普通に動いた。これなら練習できる!」とお喜びくださいました。

ここでお客様に注意を促します。「今は一時的に筋肉が緩んで親指が動くようになっただけで、また疲労が重なれば再発しますから気をつけてくださいね。」どうやら、携帯ゲームが楽しいようで左親指でボタン(画面)を連打していたことが原因のようです。8月のコンクールもありますし、仕事としてのピアノ教室もあるので携帯ゲームは【禁止】にさせて頂きました。

腱鞘炎は長時間・長期間にわたって蓄積された疲労の象徴です。したがって、1回・2回の施術で完治することはありません。しかし、痛くて曲がらなくなった指に動きを取り戻すことは可能です。腱鞘炎の重症度合いにも寄りますが、ステロイドを注射したり、手術をして腱を切ってしまうことは本当に最終手段にして頂ければと思います。

                                               

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