あぐらが出来ない…

「股関節が痛いねん･･･」とお越しくださったお客様。1年半前くらいから突然、痛みが気になるようになりそれ以来、いろいろなところで治療を受けてきたようです。

学生時代には柔道をしていたからと、身体は今でも頑丈と誇らしげ。それでも・・・「仕事が忙しくなり、続けていた運動をやめてしまったせいだと思う･･･」と股関節が痛くなった理由を自分なりに自覚しているようです。

実際に、1年半前までは定期的にジムに通って体を動かしていたそうでジムに行かなくなってから、しばらくして股関節に痛みを覚えるようになったとのこと。
確かに５０代にしては･･･ちょっと「てっぷり」とお腹が出ており、恰幅が良い感じではあります。

慢性的に肩コリ・腰痛はお持ちのようで整骨院・整体・カイロなどいろいろと試されたそうです。中でも「気功」は良かったそうで、触られていないのに、肩と腰の痛みがスコン！！と抜けたとのこと。

しかし、股関節の痛みへは効果ナシ。何回か通ってあきらめてしまいました。「とうせんきょう」へお越しになる前日にもあまりに痛いので、近所の整骨院へ。股関節をグリグリ動かされて、余計に痛くなったと、超不機嫌･･･。

ひとしきり、お話を伺った後実際に股関節の動きを拝見するとまぁ、確かに動きが悪いです。
要するに「あぐら」ができないワケです。両方の足裏を合わせた状態で股関節を左右とも大きく押し開いて頂くと右の膝だけピョコリン！と浮いてしまって床に着かず･･･。

無理に開こうとしても開かないし逆に痛みが走って、ツライそうです。桜の季節ということもあり船に乗っての花見宴会に参加されたそうですが座敷船だったようで、正座で30分は頑張ったけど足がしびれて、あぐらに変えたそうです。とは言え、あぐらが出来ないためどうしても不自然な体勢となり、無理してあぐらをしていたら股関節の痛みは増し、腰が痛くなったそうです。

さて、あぐらをして頂いて股関節の動きを診てみると･･･股関節全体に重だるい感じがある中で特に股関節の内側（鼠径部）に痛みとつっかかり感があるのを確認。現状を確認し、ベッドへ上がってもらい腹臥位（下向き寝）にて、首～肩～背～腰～足へと触診。今度は背臥位（上向き寝）にて、股関節を動かしてみた後に、お腹を触診。

あるじゃないですか、おかしなところ！！

股関節に関しては･･･右腹部奥の深いところにあるコリそして、右骨盤の中奥にあるコリ。
そう、【腸腰筋】！！腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉で、深部にある腰の筋肉です。この筋肉が傷んでいると、腰に張りが出て重だるくなります。そして、筋肉の走行上、股関節に不具合を起こすのです。

これ、教科書のまんまじゃないですか･･･お客様はこれまでにいろいろな治療を試されたそうですが誰も腸腰筋の傷みに気づいていないのが残念な限りです。

そんなわけで、見当もついたので治療をして差し上げると･･･普通に股関節が動くようになりあぐらも･･･出来るじゃないですか！！「すごいね、軽くなったしスムーズに動くよ」と驚きの表情でお客様はニコニコ！

原因が分かれば、治療するのは難しくはありません。とにもかくにも、期待にお応えできたようで良かったです。
股関節の痛みにお悩みのアナタ。どこへ行っても改善がみられないなら一度、「とうせんきょう」へお越しになりませんか？