「凛として」は他人への言葉でなく自分ごとに!

【河端 浩之様 / 横浜市】

私は幼少期よりある道場に通い、剣道を習っていました。お陰様で中学1年のときには有段者となり、動体視力と俊敏さには自信を持っていました。大人の師範と手合わせすることもしばしばありましたが、対戦相手の先生はとても“立ち姿”の美しいイケメンでした。その師範が蹲踞(そんきょ)の構えを取ると、周りの生徒達も注目し道場全体がピンと張り詰めた空気になったのを覚えています。それから半世紀の時が流れ、私も還暦間近になりましたが、今でも憧れの先生です。

久しぶりの休日、旅行先の軽井沢で森の中を散策していたある日、一緒に歩いていた妻がひとこと・・・「あなた、原始人みたいよ」。

そうです。昔、世界史の教科書に載っていたクロマニヨン人みたいなイメージです。巻き肩でダラ~ンと垂らして酷い猫背で歩くシルエットが、まるでチンパンジーから進化途中の原始人に例えられてしまったのです。ショックでした。

そんなとき、本業の建設会社のクライアントさんから「本気で治す“覚悟”があるなら教えてあげる」と紹介いただいたのが江畑先生です。

覚悟?と、不思議に思っていましたが、施術を受けて分かりました。骨に衝撃波のように感じる直接アプローチと、筋肉に電磁波のようにビリビリ感のある鍼治療など、決して楽ではありません。でも、実は施術に入る前にレントゲン写真で、私の巻き肩と猫背そして体の歪みについて心ゆくまで解説を受けていたのです。そのロジックに納得していたこともありますが、「病気は医者に“治してもらう”ものではない」という方針の元、自ら治す選択をしました。日常の意識の持ち方から、マインドチェンジを余儀なくされた訳です。

ロジカルな方はその指示も論理的なだけに、ともすれば複雑な作業や日々複数のマルチタスクを課すことがあり、3日坊主になり易い傾向にあります。でも江畑先生の指示は、シンプルで分かりやすい!「スマホを見るときは目線より上」「どこかに座るときは坐骨で」「歩くときはヘソから」など、簡単に実践できることでした。そうして「とうせんきょう」に通っている間に、ふらふらしていた蹲踞の姿勢もピタリと決まるようになってきました。

そんなこんなで、仰向けに寝るときも枕が不要になった頃、再び妻からひとこと・・・

「何か凛としてきたわね」

嬉しかった。

横から見た姿勢が真っすぐだったらしく立ち姿がサマになっていた、とのことでした。妻が“凛”というフレーズを使ったことにも驚きましたが、短期間で姿勢の変化に気付かれるほど自分が変われたことにもっと驚きました。子供の頃から「姿勢が悪い」と言われ続けて、まさか私が「凛としてる」と言われることになるとは。毎日の意識の変化により、60年目にして猫背の解消が叶いました。本当に感謝、感謝です。

ただ、これで終わりではありません。これからも背筋を伸ばし続けること、ひいては美しい立ち姿であり続けることが重要です。それが私にとっての健康体の定義になりました。

今、もし私と同じような悩みを抱えておられる方がいらっしゃいましたら、この体験談が今後の皆さんのお悩み解決の一助になれば幸いです。末筆となりましたが、これからの皆さんのご健勝を祈念しています。お互いに頑張りましょう!

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