頭の重さを支えられず首痛に…
電車の中でよく見かける光景です。椅子に腰掛けて、おもむろに携帯電話を取り出して情報チェック、もしくはメールにゲームを始める乗客。椅子の形が悪いのか?、毎日の姿勢が悪いのか?背中を丸めるつもりはないのに、背中が丸くなる・・・。
ここで問題なのは、背中の丸みよりも【首】の状態です。頭の重さを支えている首は頭の真下から【下支え】する仕組みになっています。例えて言うなら、蕎麦屋の出前で肩の上に蕎麦を乗せている感じ。ところが頭の位置(重心)がカラダの中心から離れると・・・いきなり重心バランスが崩れます。自分のカラダの真上から外れた蕎麦は・・・一気に崩れて地面に落ちてしまいますよね。
蕎麦と違い、重心バランスが崩れたからといって頭が地面にコロンと落ちたりパソコン画面に頭がつっこんでいくようなことはありませんよね。では、蕎麦屋の出前と何が違うのか?首が頭の重さを支えているから、状況が違ってくるのです。例えて言うなら、釣りで魚が食いついて下に引っ張られて格闘している感じ。グイグイと魚が水の中へ引く力と、釣竿が引かれまいと抵抗する力が存在します。頭が下に落ちていかないように、首が引き上げてくれているのです。このとき、釣竿に相当する首には膨大な力と負担が掛かります。魚との格闘時間が長ければ長いほど、釣り手の体力が消耗していくように頭を支えている首だって、この拮抗状況が続けば続くほど負担が増大するわけですね。だから首が痛くなるのです。
電車の座席やバスのシートに背中を預けている状態はカラダ的に楽な状態のはずです。しかしながら、携帯電話を取り出し、ピコピコと操作を始めたり、居眠りをして頭がコックリコックリと前方へ流れた状態は首に相当な負担を強いていることになるのです。重心バランスと中心バランスの均衡が崩れ首に負担をかけた状況が毎日のように続けば、ある日突然、首痛に悩まされる日が来ます。原因も分からず、何の前触れも無く・・・。そう、まるでコップの水があふれるが如く、最後の1滴がコップに入った瞬間に水があふれ出すのです。アナタの首は、コップの水の何合目まで迫っていますか?
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