バンザイをして腕が耳に付かない・・・
五十肩でもないけど、腕があがりにくいお客様がご来店。左は腕を上げた時に、耳に上腕がくっつくのに右は腕を上げる時すでに引っかかる感じがあるのと腕を上げても耳に上腕が付いてこない、というのです。四十肩・五十肩を経験したことのあるお客様で「また出た・・・」くらいに思っているそうですが、やはり、生活の場面場面で腕があがらないことが不便そう。肩よりも高い位置にあるものに手を伸ばすのは、もちろん。テーブルの食器を片付けようと、皿を持ち上げた際に痛んだりドアを開け閉めをしたときに痛んだり・・・と何気ない動作で肩~腕への違和感を感じる様子。
さっそく拝見してみると・・・肩や腕には異常はなさそうです。少し筋疲労がありますが、動作が制限されるほど傷んでいるわけでもありません。『では、どこに???』と思って拝見すると背中にひっかかりがありました。左右の肩甲骨の間くらいで、ボコッと骨が飛び出したようになっています。その骨の周囲を触ってみると、カチカッチのゴリゴリ・・・。あ~、なるほど。肩甲骨が動いていないのね。
そうです、肩甲骨が最後のところで動きを制限されていたのです。肩甲骨は肩を動かす要になる部分。肩の可動域が大きい分だけ、肩甲骨が動く範囲が広く設定されています。当然、付着する筋肉も多くなるため、幾つかの筋肉が固くなるだけで腕があがらなくなることも、しばしば起こります。背部の骨が本来の配列から外れたり(猫背になったり)負荷が加わって、関節が固くなってしまうと・・・動きを制限された骨の周りの筋肉が固くなります。そして、肩や腕の動きが上がらなくなってしまうのです。無論、筋肉が疲労している場合や筋肉が張ってしまって腕が上がらなくなっていることもありますが、今回ご来店いただいたお客様の状態は、猫背による背骨の突出が原因だと思われます。実際に、背中を伸ばすようにして肩甲骨間の骨に刺激を与えると・・・普通に腕が上がるようになり、上腕が耳に付くようになりました。きれいに真上に万歳の姿勢が取れるようになったのです。
症状が起こる原因が何か分かれば結果を出すのは意外と簡単です。学校のテストでも、問題を読み間違えれば当然、答えを間違えます。問題をよく読んで、理解した上で解いていけば答えを出すことは難しいことではありません。
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