腕を上げると肩が痛くてたまらない
腕を上げると肩が痛くてたまらないお客様がご来店になりました。痛くなったのは10日前。病院へ行こうか、と迷ったらしいのですが、行ったところで湿布薬をもらうだけだと判断。自宅にあった湿布を貼ってダマシダマシしてきたけど、もうどうにもならん!とご来店になった次第。お伺いするとハシゴを登る時に左腕を上げると痛みを感じで支障が出るようです。
拝見してみると、左肩が内側に巻いて落ち肩甲骨が前にスライドしていて肩周辺の筋肉が硬化しています。特に大胸筋と肩とのつなぎ目が傷んでおり、後ろから前に腕を回して伸ばそうとする動きで引っ掛かりがあります。また、上腕二頭筋という力こぶの筋肉も傷んでおり、手を背中へ回す動きでロックがかかります。
往々にしてあることですが、歯車が1つ狂うと隣の歯車の動きが狂います。当然、その先の歯車も狂ってしまいますね。1箇所が傷んでいるだけで、それをカバーするために別箇所が余計に負担を被って連鎖して共倒れしていくことはあります。要するに、早めに対処していればそこ1箇所で済んでいたのに、放置した結果、他のところまで不必要に傷んでしまったということです。
まずは左手が背中に回るように上腕二頭筋の中の引っ掛かりを小道具で取ります。次に大胸筋の引っ掛かりを見つけて除去。肩関節周囲の炎症と引っ掛かりを一つ一つ丁寧に取り除けば腕肩はクルクルと回り始めます。
これでクロールと背泳ぎの動作をしてもらうと…まだチョイと肩口のところで引っかかっていました。この引っかかりを解除して差し上げると左を回して頂くと、何も無かった右肩よりもグルグル回るようになりました。「なんか、右肩の方が気になり始めました…」とおっしゃるお客様です。
一時的ですが肩周りの引っ掛かりを解除したことで痛みと違和感は無くなったようです。肩関節に負担がかかる状況は変わりましたが、肩関節に負担が根本的な理由にアプローチしたわけでは無いため、再発する旨は伝えておきました。
なお、肩関節に負担がかかる理由は肩が内側に巻き込んで肩甲骨が前にスライドしたためです。そして、それは頭が上半身の真上に無く前に突っ込んでいることから生じています。要するに、肩関節周囲炎は首を直して差し上げないと、何度も何度も繰り返す症状なのです。
首を直すには骨格矯正治療が必要になります。
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